よつまお

雑記と過去ログ置き場。時々担当が入れ替わりながら、ゆるーく不定期更新していきます。

【注意喚起&セールス手口公開】火災保険を使うと屋根や家の修繕工事が無料?

 

2019年のつい先日、知人宅がこの商法の勧誘手口に遭遇しトラブル(?)になったので、注意喚起としてメモ。

 

まず結論から言っておくと、「火災保険(損害保険や共済保険等含む)で家の修理がタダで出来るのか」については「加入している保険によっては出来る」んだよね。

 

ただしここで問題になってくるのは、果たして「いまその箇所の修繕を」、そして「その業者を通して」やるべきことなのか?ってこと。

 

一部でユーザーのことを考えて親身になってくれる業者もいれば、ある意味で詐欺的な手法とも感じさせるような悪徳な業者も跋扈しているので、

一体どのような仕組みなのか、そしてきちんとそれに対する対処法を知っておいた方がいいんじゃないかと。

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実は以前からトラブルが増加している

この手の勧誘におけるトラブル相談は、実はこの数年間で増加傾向にあるわけよ。特に無視できないのは高齢世帯(独居世帯)での被害。(理解力の乏しい状態で巧みな話術で契約を結ばせる)

一時期は各保険会社であったり、消費生活センターなどでも注意喚起が出されたほど。

 

でもそんなこと大抵の人は知らないよね?自分が当てはまりそうにない事柄なんて、わざわざ自ら調べようとする人のほうが珍しいと思う。

 

でもだ、業者側も頭がいいので(ノウハウを蓄積していくので)、トラブルに発展しないよう法律に触れない範囲のラインで巧妙にセールスを行ってくるわけよ。

 

しかも残念ながら人間はタダ、とか自己負担ゼロ、という言葉に弱い。

それを自分が困っているときに限ってそういった甘い誘い文句を言われると、普段なら慎重な人なはずが、深く考えずに飛びついてしまうことだってある。

 

その罠に運悪くかかってしまった場合、まさか自分が、、なんてなってしまっては遅いこともあるので、自分含め親族や知り合いなどが騙されないように十分注意してほしい。

そもそも火災保険でなぜ家の工事ができるのか

多くの人にとって字面のイメージから、なにやら火災の時しか適用されない感覚を持っているんだけど、これは実は間違いなんだね。

 

もう少し正確に言うと、加入している保険の補償内容によっては、台風などによる風雨、積雪、などなど自然災害にも適用されるわけよ。

 

まずこの自身の保険が実際どうなっているのか分からない場合は、もう一度契約内容を熟読してみたり、あるいはサポートセンターに問い合わせてみてほしい。

 

そもそも、例えば生命保険や傷害保険、あるいは自動車保険などにおいて、補償を受けたい時に一体誰が申請するんだろう?自分(加入者側)が率先してやるよね?

「突然飛び込みで営業掛けてくるセールスマン」なんかに任せるのかな?

 

こう考えてもらえば、なぜわざわざ業者なんかを通して申請しなきゃいけないのか。

まずそこがおかしいってことに気づくはず。

だから仮に火災保険を使用して家の修理を行いたい時でも、自分で手続きすればいいだけの話。

 

とはいえだ、そういった申請処理ってのは誰もが不慣れなものだし、めんどうなことは知識のある人を介してやってほしいって気持ちもあると思う。

だったら尚のこと、地域で信頼のある専門家だったり、あるいは日頃付き合いのある業者にやってもらえばいいこと。

 

繰り返すけれど、「突然飛び込みで営業掛けてくるセールスマン」に任せる道理なんてないよねっていうのが大事なポイント。

訳の分からない業者に任せるリスク

まずこういった営業を掛けてくる業者は一体どこで利益をとっているのか。これを知っておく必要があるよね。

 

ざっくりと以下の3点。

1.保険申請のサポート(代行)料

2.工事仲介のバックマージン

3.工事料金

 

1番目は先述の通り、保険の申請をお手伝いしますよ、ということで取るもの。

2番目は業者の仲間の工事会社に、修繕作業を仲介することで得られる仲介料。

3番目は業者自体が工事の実施も兼ねていた場合、請け負う工事そのもので発生する料金。

 

一見すると、まぁそういう仕組みだろうねって納得しがちなんだけれど、ここでポイントになってくるのは、「訳の分からない業者」であるってこと。

 

そういった業者に任せた場合のトラブル内容の例としては、、

・保険適用のはずが全額自己負担になってしまった

・キャンセルを申し出たら高額な違約金を請求された

・提示された見積もりに比べてずさんな手抜き工事をされた

・実際の保険金額が工費に見合わないことを理由に手数料を請求された

・工事や保険申請代行のクーリングオフに際して手数料を請求された

・工事代金を払っているのに工事をなかなか進めず音信不通になった

・大がかりな修理の必要がない箇所なのに工事の契約をさせられた

(下見の際に意図的に壊されるケースも)

・経年劣化や自身で壊してしまったのに災害として申請すると言われた

(自分自身が詐欺罪に問われるケースも)

、、といった感じでバリエーション豊富で枚挙に暇がない。

 

こういった内容を見るだけでも、「訳の分からない業者」に任せることがいかに恐ろしい事かが分かると思うんだよ。

実際に起こったケースを見てみよう

ここからは冒頭で言及した通り、知人宅が巻き込まれた際の事例を、実際のパンフや書類などと共に詳細を紹介していくよ。

パンフレットを携えた業者が訪れる

ある日、見慣れないセールスマンが来たそうだ。そして開口一番、「火災保険には入っていらっしゃいますか?いまは無料でご自宅の修理ができますよ!」と。

知人は共済保険に加入していた。何やら保険金を使えば、「原則として」自己負担が無く家の修繕工事が行えるとのこと。

 

その際のパンフレットはこちら。

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「原則として、お客様のご負担は一切ありません」「ご相談無料」

実際に家屋の傷みを気にしている人にとってみれば、これは相談くらいはしてみようかという気になってもおかしくないよね。

 

次ページ。

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「保険の利用法や申請など全てお任せください」要は代行するよ(ただし手数料は取るよ)ってことなわけよ。

 

続いて。

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車庫、瓦、漆喰、雨どい、これらが全て修理できるという話。さらに「火災保険」であっても、台風や突風、雪、水害や雷、ひょうなどに広く適用できる。

 

「にもかかわらず」ほとんどの家庭ではそれらを実費で修繕してしまっているということ。多分に漏れず、知人宅もそうだった。

ここで「今まで高い掛け金を払っていたのに、なんて今まで損なことをしていたんだ」という気持ちに駆られたそうだ。

 

次のページ。

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ところが、保険申請は専門的な知識が必要なため、個人では難しいという話。

しかし今回は「無料」で現地調査し、さらには申請書類の作成や申請そのものまで手厚くサポートしてくれるという。

 

最後のページ。

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請け負える工事や相談内容が列記されているね。リフォームでも長年の経験があるプロフェッショナル集団だそうな。

 

※実際私が後々調べたところによると、確かに数年間以上は営業実態のある会社だった。ところが、今どきWebサイトはランディングページ1枚。

このパンフの内容と同じく、火災保険でタダで修繕できること、そして問い合わせ先電話番号くらいしか書いていない。(ってことはつまりそれだけで食っていってる業者ってことじゃね?)

 

普段はリフォーム関係のセールスはすべて断る知人も、今まで「掛け捨ての保険料で損してきた」という思い、そして業者の「自己負担なし」という言葉に迷っていた。

そこでセールスマンがとどめに言ってきたのが、「ご近所の○○さんや××さんも、今度ウチでやることになってるんですよ」だ。

 

これは後々になって分かったことだが、真っ赤なウソだった。

というかよく考えれば分かるけれど、一軒家が立ち並ぶ住宅地ならば、近所の表札の名前くらい覚えてくることは十分可能で、

しかも微妙に知人宅からは離れている(深く付き合いの無さそうな)家の名前を出せばバレにくい。

 

せめてそのお宅に実際に確かめてみてからにすればよかったものを、揺れ動く気持ちを抱えた知人は、その嘘をまんまと信じ込んで「無料の家屋調査」を予約することになる。

家屋調査から見積もりまで

まぁ実際に調査してもらうだけだったら、といった感じの流れで予約時に渡された用紙。

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自然災害の住宅現場調査。無料であること、自己負担が無いこと、調査費用は一切かからないことが何回か強調されているね。

 

ただしポイントは「災害があったら必ず保険会社に申請してください」という旨の一文。と同時に一応、調査の結果、保険申請が出来ない場合は費用が発生しないことも書かれている。

だがこれはハッキリ言えば、「どう転んでも災害認定しようと調査書を作ってくる」ので無意味な文言。

 

これが調査の後に業者が作った被災報告書。

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知人宅にはもちろんこの以前にも訪れたことがあるが、家が何かの自然災害に被災したような状態だったかと言われれば、大きくハテナマークだ。

 

次ページ。

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雨どいの歪み垂れ、そして軒天の破損が見つかったとのこと。(ちなみに特に雨どいは知人が気になる部分として事前に業者に伝えている箇所)

 

そして「偶然にも」その箇所に影響を与えたとおぼしき雪災と風災にある時期に罹災していたことになっている。(ちなみにその日時は調査日よりも1年ほど前)

まーぶっちゃけ過去の天候データなどから引っ張ってくればどうとでも言えるというお話。

これが先述の「どう転んでも災害認定しようと調査書を作ってくる」という理由。

 

もちろんこれはあえて良い意味で言えば保険申請のテクニックみたいなものなわけだが、知人宅だけがその日の気象によって大きく家屋が被災したわけではないのは自明なことだよね。

ではなぜ他の家は平気なんだろうねーっていうこと。こういったところにもきちんと疑問を抱いておくことが大切。そして続きのページ。

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それぞれの箇所の損害原因が、罹災に関係する可能性が高いよー(棒という記載。そして安全と法令順守のために足場を作る(すると工賃が上げられる)正当性が書かれているね。

 

さてさて、この先のページは実際の家屋の破損個所の写真などが掲載されていた感じなんだけど、それらはバッサリ飛ばして。最終的な見積もり金額がこちら。

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なんと復旧工事に80万円超!w この金額にはさすがに知人もびっくりしたらしいね。

※後々付き合いのある業者に見てもらったところ、5万もあればやれるという話だったそうな(この業者も普段決して安くはない)

 

そしてその内訳がこちら。

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なにやら足場まで組んでやる大がかりな工事らしい。ちなみにこの点も後々前述の業者に相談したところ、足場なんていらないと言われたそうな。

(っていうかなぜその知り合いの業者に最初から頼まなかったのか、、タダって言葉につられたんかもねぇ)

 

そんなこんなで業者的には被災箇所が見つかったので、「事前のお約束」通り保険申請を進めようとしていたわけ。

 

だけど知人はこんな金額払えるわけない(保険金だってそんなにおりるわけもない)と思ったので、断ろうとしたそうな。

するとここで謎のセールストークが始まる。

業務委託契約と保険金請求

この際に、実際に業者が書いていったメモはこちら。

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これをざっくりと説明すると、

・まず今回の調査費はもちろん無料

・実際の工事見積もり金額は80万円

・しかし保険を申請すればおそらく20万が見舞金としておりる(ことを業者は経験的に知っている)

・そこで発生する工事差額の60万円に関しては支払う必要はない(ということは必然的に20万円以下分の工事になるということ)

・ただしこの20万円のうち、保険申請代行として手数料を支払ってほしい

・もしウチの業者を工事に使ってくれるなら、保険金のうち10%を手数料として支払うだけでいい(手数料2万円、工事費18万円)

・もし他の業者を使うのなら、保険金のうち35%を手数料として支払うことになる(手数料約7万超、残る工事費は12万強)

・もちろんウチは保険金の範囲内で工事をするので、手出しが発生することは無い

 

、、、うーん、この言いようのない感覚が伝わるかな?w 「もし業者のこの言い分が本当だとすれば」、確かに自己負担は無いってことになるけどさぁ。。っていうか元々80万の工事は一体どこ行ったのかとw

 

まぁ保険申請のために高めに見積もったんだろうねぇ。しかもどう転んでも業者が得する仕組み。

そもそも仮に自分で申請していれば丸々20万円の見舞金がおりたものを、工事を依頼するにしろ、しないにしろ業者に持っていかれることになる。

(ちなみに知人の加入する共済保険のシステムでは、実際に見舞金全額を使用して工事をするかどうかは加入者の自由とのことだった)

 

っていうかこれは所詮手書きのメモ。署名も印鑑も無いし、効力が発生するかは微妙。

つまり「単なる口約束」なわけよ。ってことはもし悪徳業者だった場合、いくらでも約束を反故にして差額60万の請求をしてくるのは可能な話だよね。

 

ところが、業者に根負けしてしまった知人は、数多の片隅で不安な気持ちを抱えながらも保険の申請代行に向けて、業務委託契約を結ぶことになる。

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この書類でも「弊社のお約束」として、原則手出し負担なしの文言が書かれている。だから最初からその「原則」ってなんだよ?っていうw んで、裏面の4条1項および4項参照とのこと。

ちなみにこの表面下部には、こういったケースの強い味方「クーリングオフ」について書かれているね。

 

※なお、私が最初に知人からさらっと工事に関する話を聞いたのはクーリングオフ期間満了前。ただしこの時は「ご近所のかたもやることになっている業者」ということで特に気にも留めなかった。

その後、クーリングオフを過ぎてから真剣に相談されることになったわけだが、もっと早く火災保険云々の流れを聞いて、この書類などを見せてもらっていればと悔やまれる。

 

さてさて、契約書裏面。前述の4条1項および4項。

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要は保険申請の成功報酬として、おりた保険金のうちから先述の35%または10%の手数料をくれって話。

そしてもし申請しても保険金が下りなかった場合は、一切請求はしないよとのこと(この部分だけを切り取ってみたら、まだ良心的、、か?w)

 

んでこの契約の後、承諾書や支払請求書なども記載して託し、業者は保険申請に動いて行くことになる。

その後の顛末

業者からはしばらく連絡がなくなり、保険金もおりてこない。知人は何か騙されたんじゃないか?もしや突然無理やり工事をさせられてしまうのではないか、と不安を覚えていたそんなある日。

 

知人の元に、保険会社から電話が来たそうな。用件は「高額な工事を本当に受けるのか」という確認。

聞くところによると、この業者は結構その保険会社の中では知られているらしく(悪い意味でw)、

昔は本当に見積金額に匹敵する額を見舞金として出していたらしいんだけれど、さすがにこういった手口が横行してきたので現状は20万円を限度として変更したらしい。

 

ってことで保険担当者いわく、本来は業者からも催促が来ているのでこのまま見舞金を出す流れだけど(出すんかーいw てか業者的にも今まで通りの書式で通る自信があるわけだし、却下できないんだろうね)、

もし工事するつもりがないのに工事まで契約してしまってるんだとしたら、

一時的に申請は止めておくからその間によく考えてクーリングオフしたほうがいい、との話だったそうな。

ここで知人はパニック。そもそも工事の契約までしてしまったんじゃないかと契約書類を見返すわけだ。

 

でも工事契約の控えは見当たらない。でも何か他にもサインした気がする。。うわぁーどうしよう!ってことで私に相談に来た流れw

(ちなみに後に判明するけれど、他にもサインした書類は、単に先述の保険申請に係る承諾書や支払請求書のこと。っていうか仮に工事契約書だったとしても、控えのない契約なんて成り立たない)

 

まぁしかし残念ながらクーリングオフの期間は過ぎているわけで、業務委託契約書に何かおかしい点が書かれているわけでもない。

(もし明らかにこちらに不利なツッコミどころがあれば、契約自体を無効にもできると思ったんだが)

ってことでこのまま見舞金のうちから手数料を支払うしか術はないんじゃね?ってことになりつつあったんだが、知人vs業者という構図だと何か言いくるめられないかと不安になったのでw

悩める市民の強い味方、「消費生活センター」にご登場いただくことに。

消費生活センターの相談員を介して

たぶん多くの人が名前くらい耳にしたことがあると思うんだけれど、消費生活センターってのは単に消費者トラブルの相談窓口(悩みを聞いて終わり)ではなくて、

例えばこういったケースの場合きちんと間に入って業者と交渉したり解決まで導いてくれるんだよね。(必要に応じて専門家へエスカレーション)

 

ちなみにその業者は消費生活センターの相談員のかたも知っていて(もちろん悪い意味でw)、以前は単に申請サポートするだけでも工事依頼の有無関係なく35%どころじゃない手数料を取っていたらしい。

※ちなみにそれは決して法外に高額とも言えないという弁護士さんの回答で、つっぱねることができないそうな。

(ただ先述のように保険会社側がそもそも補償額を下げる、という対応を取ってきたために利益が取りにくくなった業者側もやや態度を軟化させて報酬額率を下げた?)

 

相談員の方いわく、その業者は契約書の文言をしょっちゅうコロコロ変えるために、相談員側としても一定の対応が取りにくいので、悩みの種だそうな。

というわけで早速電話を介して相談員さんが業者とお話合い。

「工事契約はしていない」「ただし見舞金はおりるので申請代行料はかかる」「それは見舞金の35%分の支払いのみでよい」「振込先と金額は書面として送る」という事柄を確認して、お電話終了。

 

そして後日。知人宅に書面が届き、7万円超の振り込みを完了させて大きなトラブルには発展せずに済みましたとさ。

ただし相談員さんいわく、一度契約取れそうだと思ったお宅には、一定期間を開けた後に別のセールスマンがしらばっくれてまた来るので注意するようにとのこと。

もしトラブルに巻き込まれたら

今回の知人のケースは、業者がある意味良心的だったのか、あるいは相談員さんに最後にうまく締めてもらったからなのか、

いずれにしろ明らかに大きく金銭的な損害を受けることは無かったわけよ。

まぁもちろん本来受け取れる見舞金と比べて、手数料分は無駄にマイナスになってるわけだが。

 

結局のところ、やっぱり一人で悩んでしまうってのが一番良くない話なので、まずは家族や知人などに共有して意見を聞いてみるとか、

あるいは少しでも不安に思ったら消費生活センターに早めに相談しに行くとかすることが最も重要なことだろうね。

クーリングオフのやり方

何度か文中に登場している「クーリングオフ」、これは要はこちら側がなんら違約金など払うことなく、キャンセルすることが出来る仕組みなんだけど。

 

訪問販売でのみ使える的なイメージが名称と共に独り歩きしてしまっているけれど、実は今回のようなセールスの他、色々な契約の場面で適用することができたりする。

 

ここでは分かりやすく今回のケースで説明すると、書面(業務委託契約の控え)受領日から8日間までは、一方的に業者に意思表示すれば契約を解除できたということ。

ただしこの8日ってのも、不実告知(いわゆる嘘八百などの説明で契約内容を誤認)していたり、脅迫まがいのことをされて無理やり契約していた場合は、期間は進行しないことになっているよ。

 

んで、キャンセルの意思表示は必ず書面で。

はがき一枚でいいとかいう話もあったりするんだけど、低額な契約ならまだしも、

より確実さを増す(相手にもプレッシャーを与える)ためにはきっちり封書にして必ず特定記録なり簡易書留、ひいては内容証明にした方がいいだろうね。

 

ざっくり書き方は今回の例でいうなら、、

~契約解除通知書~

クーリングオフ規定に基づき、下記の契約を解除致します。

・契約名:業務委託契約 ・契約年月日:○年×月△日

・契約会社:○県×市△ 1-2-3 株式会社hogehoge 03-123-456

・担当者名:hogehoge

・自分の住所氏名、電話番号

 こんな感じ程度で十分用件満たしてるでしょ。

 

さてところで、もしこれがクーリングオフ期間が過ぎてしまって、さらにキャンセルしたいときに法外な違約金の請求をされてトラブルになったらどうしたらいいのか?

平均的な損害の額を超える部分は無効

もし今回のケースで違約金20万円が請求されたとしよう。これが「平均的な損害の額」を超えるのか?がポイントになってくる。

 

例えば工事の発注を既にしていたとすれば、そこに係る人件費や材料の準備費用、あるいは本来工事が行われていた際に業者に生じる利益、それらを勘案して果たして20万は違約金として妥当なのか?ということ。

結構この算定が難しい。たぶんこれについては弁護士さんや専門家などの意見を聞きながら対応をしていくことになると思う。(判例で類似ケースがあるならば、それを根拠として自身で対応することもできるだろう)

 

ただ少なくとも言えることは、いくら事前に高額な違約金の件を了承して契約書にサインしていたとしても、

「平均的な損害の額」を超える部分の支払いについては無効を主張して拒否できるし、仮に既に支払ってしまっていたとしてもそれは「不当利得」として返還請求することができる。

 

この場合はもちろん文書内で根拠を示しつつ、理路整然と論理武装して業者に交渉する必要があるね。

なお参考までに、平均的な損害の額については消費者契約法第9条、不当利得の返還義務は民法第703条をそれぞれ基礎としているよ。

まとめの心得

まぁいずれにしろ大きなトラブルになってしまう前に出来るだけ誰かの助けを借りるということ、そして最初からトラブルになるような契約をしないということ。

 

そのためには、どのようなセールス手法があるのか、または自分が引っかかった時にどうすればいいのか、そんな知識をきちんと身に付けるのが大事だよね。

そもそも自分ではあまりよく分からない内容の契約をするときには、その場でサインせず、必ず他の人や詳しい人に意見を聞いたり相談してみる習慣をつけるのもいいんじゃないかな。

(業者側は「いま契約しないと損する」的な意味で急かしたりするだろうけど、他者への相談の時間さえとらせないものにロクなものは無い)

 

というか現代のネット社会では「契約」ってのがどうも気軽なスタイルになりつつあるけれど、昔から変わらず悪い奴はいつどこに潜んでいるかわらかない。

何かにサインして印鑑押す(三文判だとしても)行為って、思った以上にもっともっと慎重にならないといけない、ってことだよね。